Q & A

Q 森田療法に向く人、向かない人はありますか?
A 原則として、森田療法は神経質の性格特徴を持つ人を対象としています。ただし絶対ということはありませんので、森田療法の本を読んでみて自分と似ていることが書かれていると感じたら、その人は向いているといえるでしょう。
Q 神経症で苦しんでいます。森田療法をやれば必ず治りますか?
A 100%必ずということはいえません。創始者の森田医師や、その他の森田療法を行った医師の治療実績等を調べますと、およそですが7割程度のようです。また森田療法で治癒するには、ご自身の努力が大きいので、努力される方は自ずと治る確率もあがるでしょう。
Q うつ病で苦しんでいます。森田療法をやれば必ず治りますか?
A かつては、精神病であるうつ病は森田療法の適応対象外とされていました。しかし現在は、うつ病の範囲が広がったこともあり、うつ病にも応用して適応できるという考え方が一般的となりました。神経症のところでも述べましたが、必ずとはいえませんが、うまく適用しご自身も努力すれば、治る確率はあがるでしょう。
Q 森田療法は宗教と関係があるのですか?
A 森田療法は宗教とは関係ありません、これは創始者の森田正馬医師が断言しています。ただ、森田医師の著書には仏教や禅の言葉が結構出てきます。これはその当時の日本においては、仏教や禅の言葉を比喩的に用いた方が、一般の人に分かりやすかったという理由からです。
Q 森田療法を行うには具体的に、何をすればいいのですか?
A 森田療法とはにおいて、四つの方法(1.自分で学ぶ、2.仲間とともに学ぶ、3.通院森田療法(含カウンセリング)、4.入院森田療法)を挙げましたが、その中でまず自分に合うもの、地理的に可能なものを選択してください。3、4に関しては治療者がいますので、その指示に従って行動していくことになります。1、2の場合は、書籍等や、仲間との相互学習より学び、実践していくことになります。この四つに共通な具体的な行動は、症状があろうとも、必要な行動を逃げずに行っていくということです。
Q 通院森田療法はどこで受けられますか?
A これについては、カウンセリングを含めて、行っている病院、診療所は結構ありますので、ご自分の近くの病院等を検索されれば、見つかると思います。
詳しくはこちらからどうぞ。
Q 入院森田療法はどこで受けられますか?
A 入院森田療法を行っている病院は、だいぶ減少しましたが、慈恵医科大学森田療法センター(東京都)、浜松医科大学精神科(静岡県)、三島森田病院(静岡県)、南知多病院(愛知県)では行っています。
詳しくはこちらからどうぞ。
Q 森田療法は薬を使わないのですか?
A 原則としては、森田療法では薬は使いません。しかし、森田療法とは(概略)で述べたようにパニック障害、うつ状態の強い場合等は、使った方が効果が上がる場合もあります。薬は、足をけがした時の杖のようなもので、補佐的に用いることが多いです。薬を飲んでいては、森田療法ではないということはありません。
Q 症状が強くて、行動できなくて困っており、森田療法でいうような行動ができません。どうしたらいいですか?
A 森田療法は行動主義ではありません。また必要な行動には、心身を休めるということも含まれます。動くことだけが、行動ではないのです。特にうつ状態をともなう症状の場合は、休息も大事な行動です。ただそれが、長引くと症状が悪化するだけになりますので、ある時点からは動く行動が必要です。
Q 森田療法を行ううえで、注意する点はなんですか?
A よくありがちなこととして、森田療法の本を読んで、言葉にとらわれてしまうことがあります。そしてかくあるべしの考え方で、本の言葉に現実を当てはめていこうとします。しかしこれでは、森田療法ではなくなります。言葉はあくまで、ある対象を指し示すだけであり、大切なのはその対象です。観念的ではなく、体験により体得するのが、森田療法です。
Q 森田療法に正統な森田療法、そうでない森田療法があるんですか?
A 正統なという言葉を厳密にとらえれば、森田正馬医師が治療者として行った療法のみが、正統な森田療法となります。なぜなら、治療者の人格や考え方が、どうしてもその人が行う森田療法に影響するからです。ですから、現在行われているのは正統な森田療法の変化形、あるいは発展形といえるでしょう。ただその本質の部分は変わりませし、もし変わったのなら森田療法ではありません。
Q 森田療法のあるがままとは、どういう意味ですか?曖昧な言葉で分かりにくいです。
A 「森田療法の要点」5.あるがままとはでも述べましたが、端的にいえば心の自然のままにということです。動物的な本能のままにとか、怠惰な心のままにということとは、真逆です。心の自然は、よりよく生きたいという欲求・向上心です。症状にとらわれず、心の自然に従っていくことが、結果的にあるがままとなるのです。あるがままの境地といったものがある訳ではありません。

※上記にない質問があれば、問合せしてください。私に分かる範囲でお答えします。


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